半裸でメールを眺める朝
1月27日(金)
昨日のコンサートの余韻に浸っている。相手方、上司、関係部署からメールやチャットが来ているのを見てしまう。その情報だけでは状況が把握できない。朝のホテルで半裸でだらしなく、どうすることもできない仕事の連絡を眺めるという無意味な時間を過ごしてしまう。半裸のまま、自分だけに来てるチャットの連絡を上司に伝えて、服を着る。仕事のことは忘れる。
本自体は珍しいものがあるわけではなさそうだけど、並べ方が面白かった。「村上さんの書斎」という部屋に入れなかったのが残念だった。演劇博物館にも入る。数日前までは村上春樹の企画展をやっていたらしい。図書室で高校演劇のことを調べる。数年前に地元の高校が上演したのが評判だった記憶を手掛かりにうろ覚えのタイトルを探したが、何も分からず出る。お昼時で、人通りが多いキャンパスを歩く。昔朝井リョウが、早稲田は性欲が煙になって見える街だ、みたいなことを言っていた。そのイメージを勝手に持っていた。でも一見チャラチャラした人はそんなにいない気がする。それが今時なんだろうか。つるんとしたきれいな顔のかっこいい男の子は何人かいた。あと人混みを歩いて、若い人たちは白いマスクが多くて、色付きのはおじさん・おばさんが多いという仮説を立てた。
荻窪へ移動して本屋Titleへ。1時間くらい見て本を買い、店内の喫茶店で休憩する。本を選ぶと気持ちと体温が上がるのでアイスオレを頼んだけど、三口目からは寒くなった。今週すごい寒い。
さらに移動する。杉並区役所でやっている「ひらやすみ原画展」を見にいった。すべてアナログで書かれていて見ごたえがある。さっき歩いてきた商店街も、漫画で見た景色だったので興奮した。
展示とは話が変わるが、旅行先では観光地に行くよりも、スーパーや役所に行き現地の生活者に紛れるのが楽しい。再び商店街で、銀だこでビールを飲んでからホテルへ戻る。
ベルトを外してズボンを脱ぎ、シャツも脱ぐ。楽な恰好で寝転がると、たくさん歩いた足の感じがする。暇なので顔が浮かんだ二人に連絡してみる。「村上春樹ライブラリよかったです」と写真を送った職場の人とは来週お昼ご飯を食べることになり、昨日のコンサートのセットリストを送りつけた友人とは、急遽今夜会えることになった。10年来の友人で、はしゃいで喋りすぎたかも。よく食べてよく喋って大きな声で笑った。生きてることを実感した夜だった。